海外企業の日本進出でM&Aによる業界再編が加速
アパレル業界では、ユニクロの店名で知られるファーストリテイリングを筆頭に、SPA(製造小売業)の形態を取る企業が主流となり、好調 に推移しています。
日本にも、ファストファッションと呼ばれる海外の強力ブランドが次々に大型店を出店しています。その影響もあり、日本のアパレルショップの経営格差が拡大しています。
このような中、ワールドやオンワードなどのトップメーカーによるM&Aが活発に行われており、ブランドの整理統合が進められ、各企業のグループ内再編も積極的に実施されています。今後も、大手企業を中心に、さらにM&Aが進むと予測されます。
M&A買い手のメリット
- ①事業規模を拡大してスケールメリットが得られる
- ②新たなブランドの確保や商品開発力が強化する
- ③新たな顧客層や販路を開拓できる
M&A売り手のメリット
- ①信用力が高まり経営基盤を強化できる
- ②商品の幅が広がり販路が拡大する
- ③不振企業は清算を回避できる
アパレル業界M&A動向
年度 | 売り手 | 買い手 | 形態 |
---|---|---|---|
2010年 | 豊田通商 | ビスケーホールディングス | 株式譲渡 |
2010年 | レナウン | 山東如意科技集団 | 資本提携 |
2010年 | クラウンジュエル | スタートトゥデイ | 資本提携 |
2009年 | ルシアン | ワコールホールディングス | TOB |
2008年 | ピーチジョン | ワコールホールディングス | 株式譲渡 |
2008年 | スピックインターナショナル | 東京スタイル | 株式譲渡 |
2007年 | ダイドーリミテッド | オンワードホールディングス | 出資 |
2007年 | プライムキャスト | ワールド | 株式譲渡 |
アパレル業界では、上記以降もM&Aが続いています。
ポイント
M&A業界動向6「製薬メーカーM&A動向」もご覧ください。
-
-
M&A業界動向6|製薬メーカーM&A動向
M&Aによる規模拡大が生き残りに不可欠 製薬業界は、2010年問題がキーワードとなっています。それは、新薬メーカーの特許が切れて、経営が悪化するのではないかという問題です。 欧米では2010年がその時 ...
続きを見る
-
-
M&Aは業界動向を踏まえて検討!M&Aが活発な業界一覧
M&Aは業界動向を踏まえて検討 新会社法の施行により、日本においてもM&Aに関する法律体制が、整備されてきております。それゆえ、日本国内におけるM&Aの件数は増加傾 向にあります。特に、最近では大企業 ...
続きを見る