競争激化に対応するためにM&A戦略を採用
クリーンなエネルギーとして評価の高いLPガスですが、実際には都市ガス化とか、 オール電化の攻勢にさらされて、売上が低下し収益も悪化する傾向にあります。
現在は、国内エネルギー消費の約4%であり、その75%を輸入に依存しております。 このような厳しい経営環境の中で、M&Aによる再編が加速しております。
大手元売り同士のM&Aをはじめ、卸売会社や小売店も含めて、水平・垂直の様々なM&Aが展開されています。特に、小規模の小売店は今後の生き残りは難しくなって おり、規模拡大にによる合理化を進めていく必要性が増しております。
今後、業務用・ 家庭用需要の維持と開拓を進めるためにも、M&Aが重要な戦略として位置づけられております。
M&A買い手のメリット
- ①事業規模を拡大してスケールメリットが得られる
- ②充填所・配送センターの再編による競争力強化が図れる
- ③新たなエリアや新規顧客を開拓できる
M&A売り手のメリット
- ①従業員の雇用の維持を守れる
- ②充填所・配送センターの活用により経営コストが削減する
- ③好調企業は創業者利益を得、不振企業は清算を回避できる
LPガスM&A動向
年度 | 売り手 | 買い手 | 形態 |
---|---|---|---|
2010年 | ウエルネット | サイサン | 株式譲渡 |
2009年 | 日商LPガス、ジャパンエナジー、伊藤忠ネクサス | - | 新企業設立 |
2008年 | 昭石ホールディングス | 住商LPガスホールディングス(エネサンスホールディングスに名称変更) | 吸収合併 |
2008年 | 国際油化 | 三愛石油 | 子会社化 |
LPガス業界では、上記以降もM&Aが続いています。
ポイント
M&A業界動向26「住宅設備工事M&A動向」もご覧ください。
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