チェーン化の動きがありM&Aの主要分野へ
2000年頃のカリスマ美容師ブームによって、一躍脚光を浴びた美容院業界ですが、実際には労働環境の悪さ、低賃金等により、従業員の定着率が低く、低収益の中小店が圧倒的に多い業界です。
それにもかかわらず、参入障壁が低いために、新規開業する美容院数は極めて多 く、それがさらに競争の激化を招き、経営内容の悪化を生じています。
最近では、このような前近代的な業界慣習を打破しようとする美容院チ ェーンも登場してきており、他の業界並みのチェーンオペレーションが 導入され始めています。徐々に上位寡占化の方向性が出てくるはずであり、今後はM&Aの主要分野となる可能性が高いと思われます。
M&A買い手のメリット
- ①事業規模を拡大することでスケールメリットが得られる
- ②新しいエリアを開拓することができる
- ③技術の高い人材を集めることができる
M&A売り手のメリット
- ①従業員の雇用を継続することが可能となる
- ②大手企業の傘下に入るので安心である
- ③好調企業は創業者利益を得、不振企業は清算を回避できる
美容院M&A動向
年度 | 売り手 | 買い手 | 形態 |
---|---|---|---|
2010年 | アッシュ aj | アルテサロンホールディングス | 合併 |
2010年 | ラ・パルレ | ブランディング | 業務提携 |
2010年 | パワフルブレーンズ | エム・ワイ・ケー | 業務提携 |
美容院業界では、上記以降もM&Aが続いています。
ポイント
M&A業界動向20「エステサロンM&A動向」もご覧ください。
-
-
M&A業界動向20|エステサロンM&A動向
成長業界で上位寡占を狙いM&A戦略を展開 女性の美容・健康に対する関心は非常に強く、最近ではそれに男性需要も取り込んで、エステサロン業界は成長産業となっています。現在のエステサロン業界は5000億円強 ...
続きを見る
-
-
M&Aは業界動向を踏まえて検討!M&Aが活発な業界一覧
M&Aは業界動向を踏まえて検討 新会社法の施行により、日本においてもM&Aに関する法律体制が、整備されてきております。それゆえ、日本国内におけるM&Aの件数は増加傾 向にあります。特に、最近では大企業 ...
続きを見る