上位企業による寡占化が急速に進展している
ゲームソフト開発会社は、ユーザーから高度な大型作品が求められるようになり、開発費が増大するために、大手企業に寡占化されることとなりました。生き残りをかけて、大手企業同士の合併や大手企業による中小開発会社のM&Aが進められています。
また、携帯ゲームやオンラインゲームの分野はまだ大きく伸びており、元気のある新興企業も登場しています。しかし、ヒットが途切れると、急速に経営が悪化することも多く、これらの企業もやがてM&Aにより、上位企業の傘下に入ることが予測されます。
したがって、ゲーム業界全体を見た場合、今後も益々M&Aが活発化されると思われます。
M&A買い手のメリット
- ①事業規模拡大のメリットにより経営の効率化が図れる
- ②プログラマーなど専門技術を持った人材を確保できる
- ③新しい分野のゲームソフト分野に進出できる
M&A売り手のメリット
- ①従業員の雇用を維持できる
- ②大手企業の傘下に入るので安心である
- ③好調企業は創業者利益があり、不振企業は清算を回避できる
ゲームソフト開発M&A動向
年度 | 売り手 | 買い手 | 形態 |
---|---|---|---|
2010年 | メディア・モリキュール | SCE | 株式譲渡 |
2009年 | ゴンゾロッソ | アトラス | 株式譲渡 |
2009年 | ジャレコ | ゲームヤロウ | 株式譲渡 |
2008年 | ゲームポット | ソネットエンタテイメント | TOB |
2007年 | ゲームオン | ネオウィズゲームズ | TOB |
ゲームソフト開発業界では、上記以降もM&Aが続いています。
ポイント
M&A業界動向18「人材派遣M&A動向」もご覧ください。
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