経営悪化した観光ホテル・旅館のM&Aが活発
ホテル・旅館には、シティホテル、ビジネスホテル、リゾートホテル、 観光ホテル、観光旅館などがあります。これらの市場規模は、1990年代から、ほぼ1兆円超で安定的に推移しています。
都心部やリゾート地など需要が見込める立地には、大手チェーンが新規建設を積極的に進めたために、 特定エリアでは、市場が飽和状態となり、競合が激化しております。
また、 バブル崩壊以降、需要が激減した観光ホテル・観光旅館では、急速に経営が 悪化した企業が続出しております。このようなターゲットに対して、M&Aが活発に行われています。
老朽化し た観光ホテルや観光旅館をリニューアルして、低価格で提供するというビジ ネスが活況を呈しております。今後も資源の有効活用という観点から、 ホテル・旅館業界では、益々M&Aが活発になると思われます。
M&A買い手のメリット
- ①チェーン拡大により、多くの重要を確保できる
- ②高度なサービスができる優秀な人材を得られる
- ③好立地の物件を確保することができる
M&A売り手のメリット
- ①従業員の雇用を継続できる
- ②大手企業の傘下で安定的なホテル運営ができる
- ③不振企業は清算を回避できる
ホテル・旅館M&A動向
年度 | 売り手 | 買い手 | 形態 |
---|---|---|---|
2010年 | JALホテルズ | ホテルオークラ | 売却 |
2010年 | 東急ホテルズ | ブリーズベイホテル | 事業譲渡 |
2009年 | 蓬莱旅館 | 星野リゾート | 事業譲渡 |
2009年 | ネコマホテル | 星野リゾート | 株式譲渡 |
2007年 | 帝国ホテル | 三井不動産 | 株式譲渡 |
2007年 | ANAホテルマネジメント ANAプロパティ・マネジメント | 城山プロパティーズ(モルガン・スタンレー・グループ) | 事業譲渡 |
2007年 | 東京ヒューマニアエンタプライズ(ホテル日航東京) | お台場都市開発(エートスグループ) | 株式譲渡 |
2007年 | 藤田観光 | モルガン・スタンレー・グループ | 資本参加 |
ホテル・旅館業界では、上記以降もM&Aが続いています。
ポイント
M&A業界動向11|ビルメンテナンスM&A動向
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M&A業界動向11|ビルメンテナンスM&A動向
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