他業態とのM&Aにより新展開を図る
2008年7月に導入されたタスポ効果により、既存店の売上高が大幅に増大して、コンビニエンスストア業界にも久々に活況が訪れました。しかし、 構造的な低迷傾向は否めず、タスポ効果の反動もあって、2009年6月からは業績が悪化し、企業間格差が拡大してきました。
コンビニエンスストア業界でも、ここ数年間は、中小企業から上位企業へのM&Aが活発に行われてきました。最近では、ドラッグストアなどの他業態とのM&Aにより、新たな展開でさらなる成長を図ろうと模索する傾向が顕著です。
M&A買い手のメリット
- ①新たなエリアへの進出とドミナント戦略の確立ができる
- ②仕入れや物流の共有化で経営効率が高まる
- ③他業態とのM&Aにより新展開を図れる
M&A売り手のメリット
- ①顧客の維持と雇用の維持を図れる
- ②知名度の高いPBの取り扱いができる
- ③不振企業は清算を回避できる
コンビニエンスストアM&A動向
年度 | 売り手 | 買い手 | 形態 |
---|---|---|---|
2016年 | サークルKサンクス | ファミリーマート | 吸収合併 |
2009年 | ampmジャパン | ファミリーマート | 株式取得 |
2008年 | 九九プラス | ローソン | TOB |
2008年 | 新撰組本部 | ローソン | メガFC契約 |
2005年 | ampmジャパン | レックスホールディングス | 買収 |
コンビニエンスストア業界では、上記以降もM&Aが続いています。
ポイント
M&A業界動向5「アパレルM&A動向」もご覧ください。
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