新規分野への進出などM&Aに熱心
衣食住の中でも、食は生活の基盤であり、飲食店全体では70万店もあり、市場規模も24兆円程度と言われております。しかし、投資金額は比較的小さく、誰でも参入できる産業であるために、新規参入は常に多く、競争は激化しております。
さらに、近年では長引く景気低迷の影響を受け、家計費削減の一環として、外食費を削減する傾向にあり、大手企業も含めて、厳しい経営を強いられているのが実態です。
したがって、牛丼チェーンがラーメンチェーンを買収するなど、本業以外の新たな 分野を取り込む形でのM&Aも活発に行われております。
また、規模拡大による 材料調達などを目的にした水平統合や垂直統合による、様々なM&Aも積極的に行 われています。このような状況は今後も続くと思われ、さらにM&Aが活発になる と予測されます。
M&A買い手のメリット
- ①水平・垂直統合によりスケールメリットを得られる
- ②外食業に適した好立地の物件を確保できる
- ③調理技術を持った人材を確保できる
M&A売り手のメリット
- ①従業員の雇用を維持することができる
- ②大手企業の下で経営基盤を安定できる
- ③好調企業は創業者利益を得、不振企業は清算を回避できる
外食チェーンM&A動向
年度 | 売り手 | 買い手 | 形態 |
---|---|---|---|
2010年 | 国際フードサービス | ハーベスト | 株式譲渡 |
2009年 | アートカフェ | ゼンショー | 事業譲渡 |
2009年 | 康和食産 | 国際コーポレーション | 営業譲渡 |
2008年 | 華屋与兵衛 | ゼンショー | 株式譲渡 |
2008年 | あきんどスシロー | 経営陣等 | MBO |
外食チェーン業界 業界では、上記以降もM&Aが続いています。
ポイント
M&A業界動向23「通信販売M&A動向」もご覧ください。
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