ネット・モバイル等の取り込みを狙ったM&A
女性の社会進出などの影響により、買い物時間の縮小傾向が続いております。このような状況を受け、通信販売の市場は拡大しています。
ただし、以前は通信販売の中心であったカタログ販売は低下して、インターネット販売が急伸するなど、通信販売手段の世代交代 、着実に進んでおります。また、新しい媒体を武器に、新規参入する企業も多く、市場は活発になってきております。
このような中、今後はクロスメディア化と呼ばれる、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・カタ ログ・インターネット・携帯電話などを組み合わせたトータル的な媒体による通信販売が主流になると考えられております。
そして、クロスメディア化を目指して、M&Aによる機能拡充や規模拡大が積極的に実施されております。このような傾向は、しばらく続くものと考えられます。
M&A買い手のメリット
- ①新機能を拡充して多様なニーズに対応できる
- ②新たなブランドや新顧客を獲得できる
- ③システム開発要員などの技術者を確保できる
M&A売り手のメリット
- ①資金確保ができ新たな技術を開拓できる
- ②大手企業の傘下で経営基盤を強化できる
- ③好調企業は創業者利益を得、不振企業は清算を回避できる
通信販売M&A動向
年度 | 売り手 | 買い手 | 形態 |
---|---|---|---|
2009年 | Buy.com | 楽天 | 買収 |
2009年 | ザッポス・ドット・コム | 米アマゾン・ドット・コム | 株式交換 |
2009年 | セシール | フジ・メディア・ホールディングス | TOB |
2009年 | オークローンマーケティング | NTTドコモ | 株式譲渡 |
2009年 | ソフトクリエイト | ストリーム | 事業譲渡 |
2009年 | 日本インターシステム | アイフリークベネッセコーポレーション | 株式譲渡 |
通信販売 業界では、上記以降もM&Aが続いています。
ポイント
M&A業界動向24「広告代理店M&A動向」もご覧ください。
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M&A業界動向24|広告代理店M&A動向
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