経営効率化を求めて、水平・垂直M&Aが進行
雑貨の範疇は極めて広範であり、日用雑貨のみを取り上げても、関係する業界は多岐にわたります。例えば、化粧品、石けん・洗剤、医薬品、紙製品、 家庭用品などが、その代表と思われます。
雑貨製品は、日常生活に密着しているため、販売チャネルもスーパー、コンビニエンスストア、ドラッグストア、ディスカウントストアなど、様々です。
雑貨の商品開発には、健康維持、日常生活における便利さの追求、快適な暮らしに役立つアイデアなど、色々な側面があり、今後も重要な業界であり続けることは確かです。
雑貨業界は、メーカー、卸を含めて、大規模な再編に向けてのM&Aが活発に行われています。小売店のチェーンストア化により取引先が大規模になったことが要因です。
雑貨メーカーは、製造においても、販売においても、 比較的、規模のメリットを享受しやすいため、今後も水平統合および垂直統合を目指したM&Aが積極的に行われると予想されます。
M&A買い手のメリット
- ①事業規模を拡大してスケールメリットを実現できる
- ②新たな販売チャネルやブランドを入手できる
- ③水平統合、垂直統合により経営基盤を安定できる
M&A売り手のメリット
- ①従業員の安定雇用を継続できる
- ②大手企業の傘下に入れるので安心である
- ③不振企業は清算を回避できる
雑貨メーカーM&A動向
年度 | 売り手 | 買い手 | 形態 |
---|---|---|---|
2010年 | 杭州新花海商貿(中国) | 伊藤忠商事 | 買収 |
2010年 | ベアエッセンシャル(米国) | 資生堂 | 買収 |
2010年 | カイラニ | 三陽商会 | 共同出資会社 |
2009年 | テアトル商事 | ジーンズメイト | 事業譲渡 |
雑貨メーカー業界では、上記以降もM&Aが続いています。
ポイント
M&A業界動向10「ホテル・旅館M&A動向」もご覧ください。
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