さ行のM&A用語を簡単にわかりやすく解説|M&A用語集3

さ行のM&A用語を簡単にわかりやすく解説します。
三角合併
三角合併とは、被合併法人の株主に対して、合併法人の株式ではなく、合併法人の親法人の株式を交付する合併のことをいいます。会社法によって、合併等対価の柔軟化が行われたことで、合併法人の株式に限らず、金銭や他の法人の株式等の交付ができるとされたことにより、日本でも三角合併が可能となりました。
事業譲渡
事業譲渡とは、M&Aの一手法で、会社の一部事業を他社に売却することです。事業譲渡は、株式取得のように買収先企業の資産をすべて抱え込む 必要がないため、債務保証など簿外の債務などを負ってしまう危険性が避けられます。しかし、許認可などは当然に移転するわけではなく、個別資産の名義変更などの手間を要することになります。
シナジー
シナジーとは、一般に2つ以上の要素が相互に作用して個別の価値以上の価値を生み出す効果のことを意味します。例えば、企業が合併した場合に、合併前のそれぞれの利益の和よりも、合併後の利益のほうが大きくなればシナジー効果があるということができます。シナジーは、M&Aの重要な目的の1つです。
ショートリスト
ショートリストとは、ロングリストで選ばれた企業を、さらにもう一段細かい基準により選定したリストのことを意味します。通常は、ショートリストでは、5社くらいに絞り込みます。
焦土作戦
焦土作戦とは、M&Aにおける敵対的買収に対する防衛策のひとつです。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じて、魅力を失わせることによりM&Aを断念させる方法です。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に領土を焼き尽くす軍事上の戦術名に由来します。王冠の宝石をはずし、王冠の価値を減らすことを意味するクラウンジュエルとも呼ばれます。
新設分割
新設分割とは、会社分割の手法を承継会社の形態によって区分する言葉であり、新たに会社を設立して、当該新会社に事業を承継させることで、会社分割を行う方法のことです。つまり、会社がその事業に関して有する権利義務の全部または一部を新たに設立する会社に承継させることです。
垂直統合
垂直統合とは、企業グループが、製品やサービスを供給するためのバリューチェーンに沿って、付加価値の源泉となる工程を取り込むことをいいます。 例えば、川下産業が川上産業を取り込みなどです。
水平統合
水平統合は、バリューチェーン上に定義される特定の工程で、それを提供する複数の企業グループが一体化することをいいます。例えば、同業者をM&Aして、シェアを拡大する場合などです。。
スクイーズアウト
スクイーズアウトとは、支配株主が少数株主にその保有する株式の売り渡しを請求できる権利を認める制度のことです。買収会社が法律上十分な被買収会社の 株式を取得すれば、買収会社は被買収会社の残った少数株主の承認を得ることなしに合併ができるようになります。スクイーズアウトは、少数派株主を会社から 追い出す手段としても利用されます。逆に、少数株主側からは、支配株主又は会社に対して株式の買取を請求することができます。これをセルアウトといいます。
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