M&Aとは9|会社分割の意味・手続・メリットとデメリットを簡単にわかりやすく解説
会社分割の意味
会社分割とは、株式の割当により、会社の事業の全部または一部を分離し て、他者に承継させる手法のことです。会社分割は、新設分割と吸収分割に分けられます。新設分割は、会社の一部の事業部門または全部の営業を別会社にする手 法です。それに対して、吸収分割は、別会社を作るのではなく、既存の会社に吸収される手法です。
また、会社分割は、別の分類方法で、分割型分割と分社型分割に分けることもできます。分割型分割とは、会社分割で事業を承継する会社の株式を、分割される側の会社の株主に交付する手法です。それに対して、分社型分割とは、株式は分割される側の会社自身に交付される手法です。すなわち、会社自身が株主になります。
会社分割の手続
会社分割の手続は、合併と基本的には同じです。ただし、会社分割では 労働承継上の一連の手続を実施しなければなりません。
会社分割のメリット
会社分割には、以下のようなメリットがあります。
- 買い手企業は新株を発行すればよいため、資金を使わなくて済む
- 包括承継であるから、事業譲渡に比較すると契約を承継できるため手続が簡単である
- 転籍させる従業員から個別に同意を得る必要がなくて、労務関係が円滑に進む
会社分割のデメリット
会社分割には、以下のようなデメリットがあります。
- 買い手企業が上場企業の場合は、1株当たり利益が減少して株価が下がる可能性がある
- 被買収企業の株主が、買い手企業の株主となるために、株主構成が変化する
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