M&Aとは7|第三者割当ての意味・手続・メリットとデメリットを簡単にわかりやすく解説
事業譲渡の意味
伝統的に、事業譲渡とは、会社の一定の事業の目的のために組織化され、一体として機能する財産の全部または一部を他の会社に譲渡することであると解されてきました。この定義によれば、単なる事業用資産の譲渡は事業譲渡には該当しません。
事業譲渡では、通常は対価として現金が支払われます。法的には現金の代わりに株式を交付することも可能ですが、この場合は現物出資として取り扱われるために、裁判所の選任する検査役の調査が必要となります。
事業譲渡の手続
譲渡会社は事業の全部または重要な一部を譲渡する場合に、また譲受会社は他社の事業の譲受に関して株主総会の特別決議が必要となりま す。ただし、いわゆる簡易事業譲渡・譲受又は略式事業譲渡・譲受に該当する場合には、株主総会を省略できます。
事業譲渡のメリット
事業譲渡には、以下のようなメリットがあります。
- 買い手企業は必要な資産・負債だけを切り離して買収できる
- 買収後に簿外債務などが発覚する心配がない
事業譲渡のデメリット
事業譲渡には、以下のようなデメリットがあります。
- 包括承継ではないので、個別財産の所有権や契約などの個別手続が必要なため手続が煩雑である
- 適格組織再編による税務上の優遇措置が受けられないために税負担が大きい
- 譲受側の企業には課税対象資産に対して消費税が課せられるので、税負担が大きい
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